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週一短編企画

《第一回》『タイトル未定』――(エピローグ)

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〈エピローグ〉

 
「――で、何が書かれてたんだ? あの手紙」
 ぼくは、もう何度目になるかすらわからない、その質問を親友にぶつけた。
「さぁね」
 親友は、肩をすくめてみせる。
「とぼけてんじゃねぇぞ、あの手紙は僕が書いたんだから、内容を知る権利があるだろ」
「もらった側にその内容についての権利はあると思うね」
 済ましているその鼻先に、氷をぶつけてやろうかと一瞬本気で考えた。
 その気持ちを押さえつけるべく、荒い息を吐いていると、親友は突然真顔になっていった。
「これはな、本当にお前の名誉のことを思っていってるんだって。マジで」
「お前に、名誉とか尊重されたくない」
 ああそうかよ、と軽く流して、親友はそれっきりそのことについては答えようとしなかった。
 積もる話も尽きたところで、僕たちは店を後にした。
 すでに外は暗くなり、僕達が店の中で費やした時間の長さを感じさせる。
 別れる直前、親友が手を上げてぼそりとつぶいやいた。
「そうそう、あの手紙だけどさ」
「なんだ!」
 反射的に反応する。
 それを待ってましたとばかりに親友は意地悪げな笑みを浮かべ、たっぷりと間をとってから、あの余裕ぶった声でいった。
「いまは一応、衝撃的な告白だった、とだけいっておこうかな」
「はあ? どういう意味だよ?」
 それには答えず、親友は背を向けて歩き出す。
 その背中を見送ってから、僕も帰路についた。
 ――そういえば。
 封印された引き出しは、あれ以来、怖くて開けたことがない。
 



 〈Fin〉


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